山登りの道迷い 対処と回避方法

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低山のリスク 道迷い

冬の寒い時期は、山の葉が落ち見通しも良く、天気が良い日も多いので、新しいルートを探したりし山に入っています。もう少し暖かくなれば、山は新緑が気持ちの良いシーズンになりますね。シーズンになると必ずニュースでは各地の遭難事故が流れます。それは特別な装備や経験が必要な高山だけでなく、キノコ、山菜、タケノコを採取に行く里山や、ハイキングで行く低山などでも事故が起きています。今回は高山に比べて、お気軽感がある低山の何が危ないのか、私の経験も含めて、お話したいと思います。

1  木が多く、視界が効かない。

森林限界を超えていないので、木が繁茂しており、尾根に出てもあまり視界が効きません。完全に迷った時に地図とコンパスの使い方を知っている人でも、樹が茂り周りの目標物がわからないと現在地は割り出すことは難しいです。学生の頃山岳部に在籍していたので、それなりに自信があったのですが、天城の1000m辺りで道に少しだけ迷いました。迷った時は、霧が発生しており、視界は10~15m程でした。また、その時はルートから外れた道を歩いており、元の道に戻る必要がありました。大体の場所はわかっていたので、元の道に戻るためショートカット気味に歩いていくと、そこはアセビ林。アセビは背が低いし、枝も込み合っているので、歩くのはチョー大変。ザックや三脚がぶつかるので、樹の枝をかわすために、かがむ必要があり、凄い体力を消耗しますし、スピードも落ちます。視界もどんどん悪くなり、霧がかったアセビ林を歩いていると不安が増大。不安になり→行動が早くなる→疲れる→判断力の低下→より不安になる、悪い連鎖の始まり。このまま進んで、万が一違っていたら、日が暮れる可能性があるな、、、、、一瞬ですが、ビバークの可能性も考えました。「これは戻って、遠回りだけど正規のルートで行こう」と自分に言い聞かせ、迷った地点に戻り、時間はかかったがなんとかルートに戻ることが出来ました。山だとショートカットしたくなる場面は多いですが、慌てず確実な方法をチョイスするのがベターです。迷ったか?と思った場合は、確実にわかる場所まで戻ることが何よりも大切である。

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2  人が入っていないので、道が荒れている。

有名な山は、人が多いので、道しるべもあるし、道が踏み固めまれていて分かりやすいです。低山は、道が分かりにくい場所も多く、獣道が意外と多いので、油断していると、道を外れます。天城だと人より獣の往来のほうが多いと思うので、獣道も立派なものもあり分かりずらいです。また、写真愛好家や沢登りの方などが、後で間違わないように目印のテープをルート外に張る方もいるようで、低山は正規ルート以外にも目印テープが張ってあり混乱します。特に下り道は危ないです。低い所程、山の作業道などが増え、迷い易いのです。作業道などは新しく出来たりして地図に載っていない事は結構多いです。また下りは登った達成感の後で気が緩みます。下りはスピードも上がりやすいし、薄暗くなると余計早く帰りたい衝動に駆られます。「迷ったけど、低山だから何とかなるだろー」と強引に下って、気付いたら谷に出でいた、など本当に危険です。下山時、道迷いに気づいたら、登るのが面倒でも、元に戻るのが鉄則です。本能的に水がある谷筋を下りたくなりますが、崖が出て下れなくなり、陽も沈み視界が悪い中、強引に谷筋を下って滑落というパターンは、登山事故、遭難の王道パターンといっても良いでしょう。

 

3   地図が不正確な場合がある

実際の登山道と地図の示している登山道が違うというのは、低山では結構多いです。やはりメジャーな山の場合、間違っていると報告やクレームも入り直ぐに訂正されるのでしょう。低山は人が入らないので、文句をいう人が少ないのかもしれません。一番信頼している地図が実際と違うと、とても慌てます。低山で多いのが、地図では尾根筋を歩いている筈なのに、実際は、アップダウンの少ない平らな道を巻いていることがあります。特に天城は、古道が多く、基本、楽をして道を抜けたいため、尾根を歩かない道が多いです。昔の人の生活道路と、私達のレジャーでは、目的が違うので当然ではあります。低山では大きく間違えていることはないですが、地図が絶対ではない場合もあるいう事を知っておいた方が良いです。今は、スマホのGPSアプリなどもあるので、地図と併用すると、道迷いの可能性は低くなります。

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4 等高線の幅は10mという、当たり前の事を忘れない

かなり、レアケースだと思いますが、私はこれで迷い損ねました。樹木が茂っている山頂に到着。そこから北と西に向かって広いゆったりと下った平らなエリアにブナが茂っており、そこで時間をかけて撮影していました。当日は霧がかかっており実際の視界は20~30m程だったでしょうか。自分の居場所をある程度は確認しながらも撮影に没頭。さー帰ろうとなり、地図を確認。私が下りていく尾根は、今いる平な場所から伸びている3つの細かい尾根の真北方向で、歩く左手には谷筋があると確認しながら歩いていました。視界が悪いのと雨も降り始めたので、ちょっと早く帰りたい気分というか、心細いような心境になるんです。目的も達成しましたし。時間には余裕がありました。歩いていくと、正面には見覚えない、小高いピークが。地図を確認しても、私が歩いている場所にピークなんてあるはずがない。「あれ?おかしいなー」と何度と地図とコンパスを確認するも、合点しない。そこで、その小高いピークの樹に目立つ薄いピンクのタオルを巻き付け、もし不安になったらこのピークに戻ろうと決め、再度予定通りの下り坂を下りていくと、正規のルートに戻ることができました。やっぱり合ってたんだー、あのピークは何だったんだろう?と思いましたが、後になって冷静に考えれば10m以下の地形の変化は地図には描かれないのです。私が焦った小高いピークは、思い返せば、10mも高さはなかったけもしれません。けど、山で状況が悪い時は、なんだか大きく見えて、勘繰り過ぎてしまうのです。

また、地図では平坦に見えるけど、かなり細かく起伏があり想定外に時間がかり、夕方焦って違った道を下り、谷筋へ下りてしまい滑落、足に強烈な痛みを覚え行動不能(後に骨折とわかる)遭難、という事件も過去にありました。地図に載らない10m以下の変化、意外と曲者だと思います。

他に気をつけること

私は、山に入る時は、派手な服を着るようにしています。理由はハンターの誤射に遭わないためです。私が通う天城の場合、鹿やイノシシの狩猟を行っているのでハンターの誤射で打たれるリスクは少なからずあります。毎年全国で、ハンターの誤射による事件があります。以前、北海道での誤射死亡事故では犯人は捕まっていなかったり、山では自然以外の殺人もあるのです。誤射予防のためには、黒や茶色など地味な服でなく、自然界にはないようなド派手な色の服が良いです。猟友会の人が着ているオレンジと黄色の服がベストなのだろうが、あの色をまとって山に登る自分は嫌だけど(笑)あれなら誤射に合わないと思います。あと、鈴などの音を出せば、近距離からの誤射は防げるかもしれませんが、あの鈴の音は煩わしいのでつけておりません。勿論、熊がでる山域では私もつけると思います。他に。人里近い所は、獣除けの電線もあるので、注意が必要です。

まとめ

以上のように、3000m級の山とは違った危険性があり、低山だからといって油断すると本当に危険です。最近はアウトドアブームが再燃していますが、これから登山などを始める方は、経験のある方やプロにガイドを頼むなど、しっかりと準備をしてから始める事を強くお勧めいたします。山菜やたけのこ狩りなど、ちょっと山に分け入る場合も、あまり深追いすると危ないと思います。

次回は、万が一に備え、ココヘリに入った! を紹介します