2月に入り、継続して透明度が良い大瀬崎です。黒潮がまだ入ってきており、水温16台です。黒潮が離れたら、水温も透明度も下がるかもしれませんね。
水が綺麗なので、ワイド撮影へ。カメラはCANON EOS R5でレンズはマウントアダプターを介してEF8-15mm F4L FISHEYE USMでの撮影です。ハウジングはINON社X-2 R5ストロボはZ-330TYPE2 × 2灯 仕様です。
*すべて15mmで撮影しております。

弱っているサザナミフグがいました。寄っても動く様子はありません。水温が下がってきて、もう動けないのでしょう。

このフィッシュアイレンズは、最短撮影距離は15cmで倍率は0.34倍と、寄って拡大して撮影できます。15cmというのはセンサーから15cmなので、実質レンズの前玉から3cmくらいまで寄れます。水中だとポートにぶつかる直前まで寄れます。
RFレンズ(ミラーレス)でフィッシュアイレンズが発売されるまで、まだ時間がかかりそうな感じですから、当面このレンズとの付き合いは続きそうです。

翌日、同じ場所に行ってみると死んでいました。16℃を切る位の水温でしたが、そのあたりが限界なのかもしれません。

寄ると嫌がり、そっぽを向くのでこれが限界。セトミノカサゴは大瀬崎では冬から春にかけて見られるフサカサゴ科の魚です。多分、深い所にいるのが冬季に浅場にやってくるのだと思います。

上からだと逃げません。背ビレの毒には自信があるようです。

浅場は光芒が入って綺麗ですね。この作例では、光芒の光を出しながら、手前のオニオコゼのストロボ光のミックス具合に神経を使いました。絞りとシャッタースピード、ストロボ光を微調整。
被写体のオニオコゼは、非常に強い毒を持っています。砂に半分くらい潜っているので、浅場で手を着くときは要注意です。これに刺されたら、なるべく早くダイビング終えて手当が必須です。多分、大瀬崎で遭遇する毒のある生物でNO1の危険さだと思います。ヒョウモンダコも危険ですが、捕まえようとしない限りは噛まれることはありません。

下にいるツバメウオは瀕死で、ずっと上に向かって泳いでいました。
16℃になると、すぐに魚も死ぬわけではありません。ある程度の期間が続くと耐えられなくなり死んでいきます。一瞬だけ急激に水温が下がったりしても魚は意外と生きています。
INONのストロボZ-330はガイドナンバーが高く大光量です。この場面でもツバメウオの距離は結構離れており、強く発光しないと太陽光に負けてしまいます。しかも、光に広がりも良く、色味も良く、完成されたストロボだと思います。
私は、あまり撮影した画像をいじりません(トリミングも)撮影している時が一番楽しいので、海の中で自分が思い描く、その瞬間ベストな写真を撮るように心がけています。そういう緊張感が、ある意味楽しいのかもしれません。「後で補正すればいいや」的な気持ちだと、なんか楽しくない。別に写真を加工するのが悪いこととは全く思っていませんよ。

ゴロタには、海藻のモクが育ち始めました。暦は春 海の中には春の息吹が芽生え始めたようです。美しい春の海藻繁茂が楽しみですね。